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秋田 佐藤良三郎
良くも悪くも受験の孫がけろりとしている
箱根をみてラグビーみて田面白鳥の声
竹藪を選る暖冬老いをたすける
兄が正月の裏山みている風の音聞いている
ラジオで笑った妻を泣いてると思った僕の七草
年賀もどってきた惚けはきたがこれ官か民
雪を被ると美味しくなると畑へ走る妻で
秋田 塩野谷西呂
サボテン無口なほかにトゲがある鉢をはみ出た
残ってた釘まっさきに元旦の陽を浴びた
来年はあと何時間やぶれかぶれでない男
来年の雪もどんなかたちでもいい答えいらない
八十路のみちをまさかポインセチアは染めるや
正月の言葉を書けポインセチアにたずねて
雪嶺重なり前の嶺から冬の陽とどく
福岡 清水伸子
真面目に生きてカチカチ火の用心
シクラメン元気なく師病むを聞く
元旦よ節子が来たのよ母は眼を開けない
太宰府の梅二輪咲いたお参りの列に並び
お宮の冬ボタン霜よけワラに冬陽いっぱい
大きな糸瓜タワシ出来上がり夫に誉められ
師逝きヒヨも泣くあてどなく(悼さかえ師)
秋田 菅原瓔子
この街の雪景色曳いて屋形船ゆく
床の間に初日の掛軸ひかりがほしい年
違い棚に昭和のカプセル眠るあたたかさ
明るいナショナル口ずさむ窓を吹雪の華が埋める
パック詰めの七草でお粥を炊いて二人
削られる暮しの軒に氷柱がのびる
変わらない意識の雪に覆われる
大館 高杉義かつ
初日の出すずめ戯る雪景色
今年も元気で初詣でサヤサヤ鈴の音
食べさせたい七草粥まだ来ぬ人
滑るか滑らぬか気つかう雪の路
われをせめるか屋根の雪